息子が不登校になって、私は家の居心地が良すぎるせいだと仕事を辞め、一日中家にいることで、息子に快適すぎる空間を与えないようにしました。
これは、結論、息子にとっては正解だったと思っています。
不登校には様々な背景があって、学校に居場所が無いから不登校になっているのに、
家も居心地悪いと、生きていけない。
そう言う人もいるでしょう。
ただ、居心地の良い場所は与えられるものではなく、自分で作らなければならないと私は思います。
家で快適に過ごすにはそれなりに努力が必要です。一日中布団にくるまっているだけでは社会に適応できないのはもちろん、家族にも迷惑です。
迷惑だと言ってしまって良いと思います。布団にくるまって、ゲームして、部屋から出てこなくても生きていけるなんてそんな空間を無償で与える義務なんて無い。
人はお互いに支えあって生きています。一人だけで生きていける人なんて山奥の仙人でもない限りいません。
それは子供であっても同じです。何もできない赤ちゃんならともかく、生きている限り食事も洗濯もゴミ処理も、家を維持していくための仕事は毎日発生します。
学校には行けなくても、家をみんなが居心地の良い空間にするために出来ることは何か考え、出来ることをやっていれば自然と居場所は出来てくると思います。
逆に自分の事しかしない、自分のことすら自分でしない、それを許してしまっては面倒を見る方が崩壊します。
家事を頼むことでもここに居ても良い理由になる
これは私が完璧な母ではないからなのかも知れません。娘が小学生になった頃から、出来そうな家事は色々頼んできました。息子にも同じように頼んできました。
中学生にもなると、ご飯の支度以外はほぼ頼んでいた気がします。正社員で働いて残業もこなし、家事も育児もすべて一人でなんてそんな超人技は私には出来ませんでした。
しんどい時はしんどい、無理な時は無理~と子供たちに頼ってきました。
私一人が母だから家事を全部やる、なんて概念は一切ありません。家に一緒に生活しているんだから、みんなで家事をやる、自分のことは自分で、そうなっています。
正直子供の家事の出来は100点とは言えませんが、学校に行かないなら家事をこなせる時間が増えた分押し付けられる家事も増える、それが自然な流れです。
息子は専業主夫になったわけです。
学校に行けないことに負い目を感じているから、嫌々やらされている。そんな風に感じるかもしれませんが、家事なんて嫌々がやるのが普通だし、それは立派な仕事なわけですから、きっちりこなして、堂々と家でご飯を食べればいいと思います。
働かざる者食うべからず
息子が不登校になったけど、家事の負担が減ったことは私にとっては楽になったところもありました。
もちろん嫌々やらされている感じがひしひしと伝わってくるような出来の日は、当たり前に指摘し、喧嘩にもなりましたが、これは疑似会社で、会社ではいい加減な仕事をしていては叱られるし、通用しない、そんなことをなーんかいも言っていました。
学校に行く=会社に行く 学生の仕事は学校に行くこと、それをしないなら、家で家事をする。専業主夫になることをあなたは選択した。そう言っていました。
余談ですが、私の前勤務先の上司に息子に家事をさせている話をすると、「これからはヒモを目指すのも才能の一つかもね。」と言われて、専業主夫はヒモじゃない!と思ったのと同時に専業主夫はあんまり目指してほしくないな、と思ったのを思い出しました。家事のスキルが高いのは男女問わず良い事だと思うけど。
専業主フは楽ではない
私が仕事を辞めてからは専業主フが二人になったわけですが、社長が会社にずっといる状態です。
居心地良いわけはありません。
細かな家事の一つ一つを指示し、毎日家事と勉強です。ゲームも携帯もテレビさえも自由にはなりません。それでも家に居たいと思いますか?
もちろんきっちりと仕事を(家事と勉強を)こなしてくれればテレビは見れます。(ゲームと携帯は別の悪事にて制限中)でも楽しくないなぁ。友達としゃべりたいなぁ。そんな気持ちにさせれば不登校解消も近くなってくると私は考えていました。
子供側からすればこんなやりかた(家事三昧)がストレスになって逆効果だと主張する子もいるかもしれませんが、生きていくことは思い通りにならないことばかりです。
自立したいと思わせる
息子も家事が嫌すぎて暴れたり、引きこもったりもしました。その度に私も一緒に暴れました。壁やドア、家具はボロボロです。私自身も歩けないくらいのけがをした日もありました。そんな日はご飯はレトルトになります。そこまでしても息子の主張は通しませんでした。
暴れても何も変わらない、引きこもればご飯が無い、そんな状況です。
虐待だと言われたこともありました。それでもただ好きなようにして、生きてさえいてくれれば良い、とは私は思えません。
現実一人になったら生きてさえいけないかもしれない、人に迷惑をかけなければ生きていけない状態で生きていくことは、本人にとっては辛いことだと思うから。そんな生き方しか出来ないようになってほしくはないんです。
子供の主張を無視している、そう悩むこともありました。そうなのかもしれません。
何が正解かは誰にもわかりませんが、私は私が思うことを息子に伝え、それが嫌なら自立して私から離れていけば良い、と思っています。
そうやって自立していくもんだと思っています。
嫌われても自立できないよりずっと良い、そう思っています。
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